2022年02月01日
Q:司法書士の先生にご質問があります。父の字で書かれた遺言書を見つけたのですが、その場で開封しても良いものなのでしょうか。(三島)
司法書士の先生に遺言書に関するご質問があります。私は生まれ育った三島で夫と二人暮らしをしている50代主婦です。
先月のことですが三島市内にある病院に入院中だった父が亡くなり、三島の実家にてしめやかに葬儀を行いました。母もある程度覚悟をしていたようで、葬儀が済むと自ら遺品整理をしようといい出し、家族総出で遺品整理を進めているところです。
そんな中、ベッドの裏から「遺言書」と書かれた封筒が見つかりました。母いわく、その字は父のものだそうですが、封筒の口はテープで封印がされており、中身の確認までは至っておりません。
自宅で遺言書を見つけた場合、その場で開封しても問題ないでしょうか?もしあるようでしたらどうすれば良いのか、教えていただけると助かります。(三島)
A:自宅で発見された遺言書をその場で開封すると、5万円以下の過料に処されてしまいます。
今回、三島のご実家で発見された遺言書(封筒)の字はお父様のものだそうなので、「自筆証書遺言」に該当すると思われます。自筆証書遺言で作成された遺言書を開封するには家庭裁判所の検認手続きが必要となるため、手続きが完了するまではそのまま開封せずにおきましょう。
※自筆証書遺言でも法務局で保管されていたものについては検認手続き不要
なお、家庭裁判所の検認手続きを完了する前に開封した場合には5万以下の過料に処すと、民法で定められています。開封しただけでそのような金銭の支払いを命じられることがないよう、くれぐれも注意してください。
自筆証書遺言で作成した遺言書の検認手続きがなぜ必要なのかといいますと、偽造や改ざん等を防止するためです。そのため、検認手続きでは相続人全員に遺言書の存在と内容を知らせるとともに、検認日における遺言書の形状や日付、署名、加除訂正の状態などを明確にします。
遺言書の検認手続きの申立てには申立書のほかに、被相続人の出生から亡くなるまでの全戸籍謄本等を用意する必要があります。それらをすべて収集・提出し検認手続きを完了した後は、遺言を執行するために不可欠な「検認済証明書」の申請を忘れずに行いましょう。
静岡東部相続遺言相談室では、三島をはじめ三島近郊の皆様から相続・遺言書に関するたくさんのご相談をいただいております。
どんなに些細なお悩みやお困り事も親身になってお話を伺い、丁寧に対応させていただきます。三島をはじめ三島近郊で相続・遺言書について何かお困りの場合には静岡東部相続遺言相談室まで、まずはお気軽にお問い合わせください。
司法書士ならびにスタッフ一同、三島をはじめ三島近郊の皆様の適切なサポートができるよう努めてまいります。
2021年11月02日
Q:私の遺産を寄付したいのですが、どのような遺言書を作成すればよいでしょうか。(三島)
私は長年三島に在住している70代女性です。
主人は10年ほど前に亡くなっており、子どももおりませんので、一人でいわゆる年金暮らしをしております。
夫の遺した遺産もあるのですが、そちらにはほとんど手を付けておりません。
前々から、将来私に万が一のことがあったときには、私の手元にある資産は寄付をしたいと考えています。
私も生前の夫も、三島市内でボランティア活動や地域の福祉活動によく参加していたこともあって、そういった三島の非営利団体や福祉施設のために資産を譲りたいのです。
もし相続が発生するとすれば三島から離れたところに住んでいる甥のところに資産がいくと思うのですが、会ったこともなければ話したこともありません。
私の資産といってもそのほとんどは夫の遺した遺産ですので、交流のない甥に譲るよりは地域活動のために活用される方が夫も浮かばれるのではないかと考えています。
私の意思を叶えるためには、遺言書を作成する必要がありますか?
また、その遺言書は何か法に則った形式でなければならないでしょうか?(三島)
A:寄付をされる場合は、公正証書で遺言書を作成することをおすすめします。
この度は当相談室にご相談いただきありがとうございます。
遺言書を作成することにより、遺言者の意思を反映して、どの財産を誰に遺贈するかを自由に決めることができます。
相続財産の寄付をご希望される場合は、遺言書を作成していただき、あらかじめ寄付したい団体先を指定しておくことが必要となるのです。
ご相談者様が遺言書を作成せずお亡くなりになった場合、推定相続人であると思われる甥御さんが財産を相続することとなるでしょう。
民法の中では、緊急時以外の遺言として、①自筆証書遺言、②公正証書遺言、③秘密証書遺言の3つの方式(普通方式)の遺言書が規定されています。
ご相談者様のように、ご希望の団体先への寄付を確実に実現したい場合は、②の公正証書遺言での遺言書作成をおすすめいたします。
公正証書遺言とは、公証役場で公証人に作成してもらう公正証書としての遺言書のことです。
遺言者が述べた遺言の内容をもとに、公証人が確実かつ法的に不備のない遺言書を作成します。
公正証書遺言のメリットは、遺言書の原本は公証役場にて保管されるため紛失の心配がないこと、そして遺言書の検認手続きが不要なためすぐに手続きが可能となることです。
今回は相続人以外の団体への寄付をご希望されていますので、遺言執行者を遺言で指定した方が安全です。
遺言執行者とは、遺言書の内容を実現するために必要な法的手続き等を行う者のことです。
また、確実に遺言書が執行されるよう、信頼できる人に公正証書遺言が存在することを知らせておきましょう。
なお、寄付先についてですが、現金(もしくは遺言執行者により現金化した財産)しか受け付けていない団体もあります。
ご希望の寄付先の正式な団体名や寄付内容を事前に確認しておきましょう。
静岡東部 相続遺言相談室では、資料の収集から遺言書の内容のご確認まで、相続や遺言書に関するお困り事について皆様のお手伝いをさせていただきます。
三島や三島近郊にお住まいで、相続や遺言書に関してお悩み中の方は、是非初回の無料相談をご利用ください。
相続手続きや遺言書作成のご心配やお手続きについて親身になってご対応させていただきます。
スタッフ一同、三島の皆様からのご相談を心よりお待ち申し上げております。
2021年08月04日
Q:亡くなった父の相続手続きに必要な戸籍について、行政書士の先生に教えていただきたいです。(三島)
行政書士の先生にご相談です。
私は三島に住んでいる独身40代女性です。
三島のマンションで父と私の二人で暮らしていましたが、先日父が持病で亡くなり、相続が発生しました。
母は10年ほど前に他界しており、私の他に相続人になると思われる者は、三島から離れて遠方に住む一人暮らしの兄だけで、相続手続きは私一人でやっています。
先日、父の預金を引き出す手続きを行うために三島にある銀行へ出向き、父が亡くなったことが分かる戸籍と、自分と兄の現在の戸籍を提出しました。
しかし、銀行の方に「これだけでは足りないので、お父様が生まれてから亡くなるまでの戸籍も持ってきてください」というようなことを言われ、余計に頭がこんがらがってしまいました。
父は長野県の出身ですが、他にどのような戸籍を取らなければならないでしょうか。(三島)
A:相続手続きの際は、被相続人の出生から死亡まで遡って戸籍を取る必要があります。
この度は静岡東部 相続遺言相談室にご相談いただきありがとうございます。
ご相談者様はお一人で手続きをなされているということですし、いつどんな戸籍が必要であるか混乱されてしまうこともあるかと思います。
被相続人の出生から死亡までの戸籍を揃える必要があるのは、被相続人の配偶者が誰であったか、子が何人いたかなどの情報を確認し、相続人となる親族が誰であるかを確定させるためです。
戸籍には複数の種類があり、相続手続きにおいては、基本的には下記の戸籍が必要です。
①被相続人の出生から死亡までの戸籍謄本・除籍謄本・改製原戸籍謄本
②相続人全員の現在の戸籍謄本
②の相続人全員(今回はご相談者様とお兄様)の戸籍謄本はご用意がお済みのようですので、こちらでは①について確認いたしましょう。
ご相談者様が銀行へ提出された戸籍は除籍謄本のことかと思われます。
その中には、従前に戸籍が置かれていた市区町村が記載されていますので、一つずつ出生まで遡っていき、全ての戸籍を各役所から取り寄せる必要があるのです。
お父様は長野県のご出身ということで、戸籍を辿る中で長野県の役所へ請求する可能性もあるかと思いますが、直接出向くことが難しい場合には、郵便での請求や取り寄せができます。
詳しくは各役所のホームページなどでご確認ください。
戸籍の内容を確認し、もしお父様に隠し子や養子がいることが判明した場合は、ご相談者様とお兄様以外にも相続が発生しますので、残りの戸籍も早めに揃えることをおすすめいたします。
相続手続きには時間や手間がかかります。
お一人でお手続きをされているならばなおさらです。
特に平日はお仕事をされており、役所に出向くことや相続手続きを進める時間を確保することが難しいとお困りのお客様から多数お問い合わせをいただきます。静岡東部 相続遺言相談室では、平日はもちろんのこと、平日はお忙しいという方向けに休日にも専門家による無料相談会を開催しております(事前予約がない場合はご対応できないことがございますのでご注意ください)。
三島または三島周辺地域にお住まいの皆さま、相続が開始したらまずはお気軽にお電話ください。
沼津・三島・静岡で相続・遺言についてお悩みの方は静岡東部相続遺言相談室まで!